2016/3/16 公開(2026/7/6 更新)
本当の実力が付く、大人の英語勉強法6つの原則
【 このページに書いてあること】
- 英語運用能力をある程度体得した著者の体験談
- 落とし穴に落ちないための英語学習6つの原則
- 効果的な英語勉強法と、それを続けられる方法

英語関連で一番聞かれるのは「どうやって英語を勉強すればいいの?」「あなたはどうやって勉強したの?」という点です。このページに、私が普段どういう事を回答しているかをまとめておきます。
英語学習についての話題を読むときの注意点は「その勉強法がどのレベルを目指しているのか」を意識することだと思います。このページでは「不自由なく読める、聞ける、話せる、書ける という本物の英語力」を身に付ける方法について書いています。ですから、TOEICや学校のテストで手っ取り早く高い点数を取る方法や、とりあえず通じるレベルの英語力を身に付ける方法、まったくの初学者(TOEICで300点台など)向けの勉強法などは書いていません(しかし、それでも多少参考になることは書いてあるはずです)。
内容はできるだけ一般化して書いてありますが、この記事の根拠はほぼ一個人の体験談で、一部の紹介事項(明記してあります)を除きすべて私が実際に経験したことです。また意見を述べる場合は、可能な限りその根拠を記載するように心がけました。従って、自分に合っているかどうかはその根拠を読んでご判断ください。
私はアメリカに2年住んだことがあります。ただし、このページに書いてあることはすべて渡米前の話です。また、留学経験もなく、英語の成績は底辺でした。詳しいプロフィールはこちらを参照してください。
このページの内容はかなり長いです。お時間のあるときにお読みください。
このページは英語勉強法全体のまとめ(ハブ)です。実践編の各テーマは以下の個別記事で詳しく解説しています。
理論編:原則を理解する
原則1.ゴールまでの必要時間を知る
これから当たり前のことを言います。
英語の運用能力を高いレベルで獲得した人で「英語学習に一時期集中的に時間をかけていない人」を私は一人も知りません。英語を身に付けるためにはそれなりの時間が、しかもそれなりに集中した一時期が必要そうだ、と言えそうです。

英語学習は長い道のりです
英語を身に付けるには時間が必要というのは、既に分かっている方がほとんどだと思います。といっても実際のところ「どの程度勉強すればどの程度のことができるようになるのか?」を知りたい方も多いと思いますので、以下に私の体験談を紹介します。
体験談:
私の例でいくと、毎日英文メールを書くような仕事をして5年くらい経過したところで、仕事上の英文のやりとりならほぼ不自由ないと感じる程度になりました。仕事が忙しすぎたので集中的に勉強するヒマはありませんでしたが、少しづつ必要な知識を仕入れていました。1日1時間、おおよそ年に200日英語に触れたと仮定すると、1時間 x 200日 x 5年 で1,000時間ということになります。このとき初めて受けたTOEICが825点でした。
その仕事を開始する前までは英語は特に勉強していませんでした。大学生のTOEIC平均スコアが540点と言われます。私は明らかに平均より下でした。受けていないので分かりませんが、仮に425点と仮定しますと、400点上げるのに1,000時間を要したことになります。
この時点での英語力はこんな感じです:ビジネスメールのやりとりはなんとかなるが、ニュースは読んでも分からない単語が多くて続かない。会議などゆっくり話される英語を聞く場合はなんとかなるが、分からないところは想像でカバーしている。ディナーで話されている話題の7割はわからない。なんとか拙いなりに意味のあることは言えるが、ニュアンスなどに気を遣う余裕は全く無い。
2年ほど経過したのち、ひょんなことからアメリカに住むことになったため、渡米前の1年間で英語学習を徹底的にやり直しました。勉強開始時点でTOEICは930点(2年間400時間で825点→930点の計算)、初めてのTOEFLが80点台でした。このときに勉強に使った時間は業務に加え1日4時間くらいです。土日も相当勉強しましたから、おそらく年間では1,500時間くらい勉強したのではないかと思います。
その結果、渡米直前時点での英語力はこんな感じになりました:古めかしい英語や表現が詩的な小説でもない限り、英文を読むことは苦痛ではない。ビジネスディナーはほぼ100%聞き取れる(専門外の話や話題が予測できない場合でも大丈夫)し、アメリカ人同士のトークも理解できる。たまにつっかえるし文法のミスはあるが、言いたいことはニュアンス込みでほぼ伝えることができる。
一般に英語をモノにするまで(この定義は実に曖昧ですが)おおよそ2,000~3,000時間かかると言われています。私が上記水準に達するまでに費やした勉強時間は累計でおよそ3,000時間です。ですから体感的にも合っていると思います。
何をやるにしても、どんなに効率的にやったとしても、千の単位で時間はかかると思います。
長い時間をかける、かつある程度は短期に集中するのが原則だとすると、以下のような方向性は間違いだと分かります。
- モチベーションを軽視し、長く続かない勉強法を選んでしまう
- 英語学習を甘く見ていて、夢のようなゴールを早く設定しすぎてしまう
- 週に1時間程度の学習しかしないので、いくら時間をかけても定着しない
原則2.全体像を把握し網羅的にやる
残念ながら「これだけやっていればOK」みたいな魔法のような勉強法はありません。
英語の三大基礎能力は「文法・語彙・発音」です。このうちどれが欠けてもどこかで伸び悩みます。

どうしても選ばないとダメ?
私がつまづいたのは以下のようなことでした。
- 文法の理解が不十分なので、簡単な表現しか理解できないし、何より思うように発信できない。
- 語彙が少ないので、アウトプットはごく簡単な表現に留まり、相手の言っていることが分からない。
- 発音の理解が曖昧なので、読むスピードが遅く、もちろん話す内容は通じず、かつ聞こえない。
「会話中心だから文法はいらない」「発音がダメでも読み書きしかしないからOK」が間違いなのはおわかりでしょうか。どれも欠かせませんでした。欠かせないから基礎なのです。基礎に戻り、きっちり練習をしたことが最終的に功を奏しました。
英語の運用能力は「読む・書く・話す・聞く」の4つです。これらの能力はそれぞれ関連しています。
| 分野 | 方向 | リアルタイム性 |
|---|---|---|
| リーディング | インプット | × |
| リスニング | インプット | ○ |
| スピーキング | アウトプット | ○ |
| ライティング | アウトプット | × |
インプットとアウトプットは相互補完の関係にあります。インプットしなければ新しい要素が増えていくことがなく、アウトプットして練習しなければ身体感覚として身に付いていきません。
私も、気付くまで以下のような点で苦労しました。
- インプットしかせず、アウトプットしようとしないため、理解が表層的で、体がリアルタイムに反応しない。
- いつも同じ表現しかせず、勉強しようとしないため、表現のレベルが挨拶・雑談止まりになっている
原則3.自分を知る
英語の勉強法は本当に多く出回っていますね。これだけ情報過多だと、迷ってしまいますね。私も迷いました。
しかし、基本的には自分に合うモノをやれば良いと思います。自分に合うというのは「楽」という意味ではありません。「今現状で自分に足りないものを把握し、その部分を補強する」という姿勢が大事ということです。

ぼくはクマちゃんがいないと寝られないんだ。
何か悪い?
それぞれの人ごとに、英語学習の目的も現状の力も好みも異なります。誰にでも適用できるメソッドなんてものは存在しないのではないでしょうか。
何でも試してみて「違う」と思ったらやらないというのも1つです。
体験談:
私には「瞬間英作文」「シャドウイング」「オーディオブック」が合いませんでした。「オンライン英会話」も続きませんでした。瞬間英作文については、自分の頭に浮かぶ表現と書籍の答えが違うとイラッと来るというのが理由です。言い方がちょっと異なるだけで、瞬時に表現することは出来ていたので、おそらく瞬間英作文自体がその時点で必要なかったのでしょう。シャドウイングはやっても頭に意味が入っていきませんでした。おそらくその時点でまだ構文把握力が不足していたので、シャドウイング自体がオーバースペックだったのではと思います。オーディオブックはどうしても気が散ってしまってダメでした。書き言葉を聞くというのは本質的に退屈なんじゃないかと思います。オンライン英会話はしばらくやりましたが、単位時間あたりの学びの量が私にとっては少ないと感じたので、やめました。
一方で、オンライン英会話を中心に英語力を伸ばした人も沢山います。瞬間英作文がブレイクスルーとなって一気に伸びたという体験談も何人か聞いたことがあります。
要するに、何が合うかはその人次第ということです。三大基礎「文法・語彙・発音」を身に付け、四大運用能力「読む・聞く・話す・書く」のうち自分の弱いところを補強できる方法であれば、どのような方法を活用してもいいと思います。
この勉強法はつまらないから続かない、というのも立派な理由の1つです。過度の無理はやめましょう。ただし学習の目的にはこだわりましょう。目的さえ達成できるなら手段は何でも良いと思います。
現状の自分にどこが不足しているのかを把握することが何よりも大事です。すぐには分からなくても仮説でいいです。何が足りないのか、考えようとするだけで大きく成果は違ってくると思います。
原則4.「わかる」と「できる」は違う
英語は文系教科ではありません。スポーツです。分かるだけでは十分ではありません。「できる」ことが大事です。
あなたが野球のピッチャーだとしましょう。
ある日コーチが、カーブの握り方、投げ方を教えてくれました。自分でも試してみました。一回確かに曲がった気がします。
これをもって「カーブが使えるようになった!」とは誰も思いませんね。

トリプルアクセルですか?
まあ、さっきYoutubeで見ましたし。ええ。
ところが英語学習になるとこのような勘違いが多いようです。
関係代名詞について習った。穴埋めテストで正解した。
これで関係代名詞が理解できたかというと、もちろん間違っていますね。
「できる」というのは「概ね理解した」ということではありません。使えないと意味がないのです。身になって、応用できるようになって、初めて習得したことになります。
学習のポイントは、繰り返し身になるまでアウトプットを反復するかどうかです。書いてみる、話してみる。ということですね。実際に発信できるなら、ほどなくインプットの際も体が瞬時に反応するようになります。
アウトプットとは必ずしも「実戦」を意味しません。普通に自分で英作文してみる。それを発声してみる。それだけでも大きく違います。ここに先生がいて、1つ1つフィードバックを返してくれればもちろんそれは最高です。しかし自分だけでも十分に学習はできます。自分で英語を発信しようとするときに悩むプロセスそのものが学習に大事なのです。
最初の目標は、使えるという感覚を自分の中にまず作ることであって、完全に正しいことではありません。最初から完璧は無理です。まず基準を自分の中に作って、それを実際に英語を使う中で微調整していくのです。
この「分かった、できた」感覚なしに、単に英語に触れるだけではあまり伸びません。
ちなみに、文法書などは何冊もやるのではなくて一冊を丁寧にやる方が良いとよく言われますね。しかしその理由は何でしょうか? それは、まさに「わかる」ではなくて「できる」が大事だからです。分かった気になるのではなく、同じ事を反復練習して身に付け、漏れをなくすのが大事だからです。何冊もやるという人は「理解しただけで満足」してしまっているおそれがあります。アウトプット練習は負荷が掛かりますので、何冊もやるというのはほとんど不可能なはずです。
原則5.必要なレベルのことをやる
本来は自明のことです。しかし英語学習のプロセスは長いので、多くの人が見過ごしてしまうことでもあります。私も何度かこの落とし穴にはまりそうになりました。
自分がやりたいレベルのことがあれば、それをやりましょう。足りない実力があるのであれば、それを補いましょう。
言うは易し、って感じですね。でも、たまにこのワナにはまる方がいるようです。たとえば以下のような感じです。
- 旅行で簡単な英語が使えればいいだけなのに、分厚い文法書をいつまでもやってしまう
- 仕事で英語が使える必要があるのに、英会話で雑談しかしない
- 全然理解できていないのに難しい小説を読み続けて、無理やり読んだ気分になる
アンダースペックも、オーバースペックも良くありません。そしてこのことは人が教えられるものではありません。自分で自分に必要な勉強内容を見極めなければなりません。

これ? ケツアゴを伸ばしてるんだ。毎日5分ね。
自分が目指したいレベルのことが分かっていれば、ゴールに対して自分がどの位置にいるのかもある程度把握できるはずです。
テストの点数が取りたければ、まず受けてみる。そしてできないところを補強する。そういうことです。
原則6.英語力を正しく定義する
英語はコミュニケーションの道具です。
ただし同じ英語力を持っていても、コミュニケーションの能力は人によって大きく異なるようです。
たとえば、大きな声で間違いを恐れずにハキハキ話し、身振り手ぶりを使ってなんとか自分のメッセージを伝えることができる人と、間違いを恐れて黙ってしまう人では、成立するコミュニケーションの量に大きく差が出るでしょう。
このように、コミュニケーションにおいては、意欲や間違いを恐れないことが何よりも大事です(極端な話、身振り手振りでもコミュニケーションはできます)。
ただし、上記の2人の英語力に果たして差はあるのでしょうか。

サインしちゃったけど……ほんとにわかってんのかな?
前者がTOEIC500点で、後者が900点と聞いても私は全く驚きません。英語力とコミュニケーション能力の間には弱い相関しかないのです。
「自分の意見を伝えること」という一方的なコミュニケーションであれば、英語力が足りずとも成立させることはできます。
しかしもちろん、不十分な英語力では所詮それなりのことしか伝えられません。ちょっと問題が複雑になると意志伝達に必要な時間は膨大になり、また相手が言っていることも分かったつもりで誤解したままという可能性があります。ニュアンスのやりとりもできないため相手はイライラします。
コミュニケーションが取れたという経験は、とても心躍るもので、うれしくなります。そういった喜びは大切にしつつ、ただし自分の英語力を客観的に把握する努力は怠らないようにしましょう。TOEICやTOEFLといったテストを受ける目的の1つです。
これを怠ると、英会話で雑談だけしかしない、あるいは留学しても簡単な言葉しかしゃべらない、そして結果として英語力は期待していたほど向上していない、ということが起こり得ます。
実践編:具体的には何をするか
基本の方程式は以下の通りです。
- 三大基礎(文法・単語・発音)を固める
- 四大運用能力(読む・聞く・話す・書く)をバランス良く伸ばす
それぞれ見ていきましょう。
英語の基礎1.発音
発音は大事です。基礎の中でもまず発音を一番最初に勉強すべきだと私は思います。単語は発音とセットで覚えるのが効率的ですし、音読など「声を出す」学習メソッドの効果も、発音ができていなければ半減してしまうからです。
英語の勉強は発音から ― 最初に発音を学ぶべき理由とおすすめの本
なぜ発音を最初にやるのか、その3つの理由と、私が独学に使った発音教本(Mastering American Accent)の使い方を解説します。
発音の具体的な練習方法は「英語発音の練習方法シリーズ」で詳しく解説しています。
英語の基礎2.文法
英文法は、自習で英語を覚えなければならない大人にはとても便利なショートカットツールです。基礎文法には何一つとしておろそかにして良い部分はありません。一方で、重箱の隅をつつくような本当に細かい文法事項というのはあります。この2つを混同しないことが大事です。
英文法の勉強のしかたとおすすめの本 ― Grammar in Use の使い方
文法書の3分類(リファレンス・基礎事項網羅用・副読本)と、基礎固めの鉄板 Grammar in Use のおすすめ理由・使い方を解説します。
英文法学習の考え方全体は「英語がスラスラ出てくる英文法の勉強のしかた」をご覧ください。
英語の基礎3.単語
単語力は、ある程度は自然に伸びていきますが、単語を覚えるための仕組みを用意しておくとより効果的に勉強ができます。
また「ボキャビル」という方法もあります。ボキャビルとは本を読んで分からない単語を覚えるような受動的な単語の増やし方ではなく、単語リストなどを使って数千語を一気にインストールする覚え方のことです。これをやると読める英文のレベルが一気に上がります。
以下に単語学習の原則を述べます。
単語帳を作って繰り返しやる
一回で覚えられる単語はほとんどありません。何度か繰り返さなければいけません。自分オリジナルの単語帳を作ることが決定的に重要です。覚えられないものを反復することが大事なのもその理由の1つですが、学習の段階で出会った「自分が覚えたい単語」をどんどんこれに登録していけるところが大事なのです。この単語帳に登録し、復習するというプロセスは、英語学習を続けるかぎりずっと続きます。スマホアプリでも実際のカードでも良いのでぜひオリジナルの単語帳を用意してください。一生の友達になります。単語帳は常に携帯し、ヒマさえあれば眺められるというのが大事です。単語帳を作る努力など、その後使い続ける時間に比べたら無いも同然です。

一生使います
ある程度は集中してやる
何度も繰り返すといっても、一週間に一回単語帳を眺める、というのではダメでした。私の場合、一番最初は集中してやったほうが良い結果が出ました。たとえば新しい単語を覚えたいとき、5分とか30分おきに単語帳を見ました。ある程度分かったかな、という段階になってから復習用にまわしました。復習は毎日レベルでやって、もう大丈夫だろう、となった単語は1ヶ月くらい後に確認するようにしていました。
五感を総動員する
声に出して読むことはとても大事です。意味が分からなくてもまず発音できるようになりましょう。なぜなら、字面だけで記憶に定着させることは難しいからです。私の娘が通ったアメリカの小学校では Sight words といって、意味が分からなくても反射的に発音ができるようにすることを徹底的に練習していました。意味を覚えようとするときは「ありありとリアルに想像する」「感情を込めて読む」のがコツです。この時点で発音記号が読めないとかなり効率が落ちます。
1つ1つの単語に時間をかけすぎない
単語学習、特にボキャビルの目的は、単語のイメージを頭に焼き付け、単語を見た瞬間に意味のイメージが沸くようにすることです。単語の用例を覚えるのはリーディング、その単語を本当に使えるようにするのはライティングの役割です。目的を混同しないようにしましょう。「瞬間的に反応する」のが大事です。ですからウンウンうなって思い出した、という段階では覚えたとは言えません(ただし思い出そうとすることそのものは記憶の定着に役立ちます)。単語帳は「眺めるだけ」でも効果があります。クイズ形式が負荷が高いと感じたら眺めるモードに移行しましょう。とにかく頻度を上げてください。
ちなみに定型文や句動詞(複数の単語で意味を成す言葉)は、できればボキャビルとは分けたほうが良いと思います。あくまで私の感覚ですが、複数語を覚えるときの脳のはたらきと1語を覚えるときのそれは違う気がしています。
英単語の覚え方について、より詳しく実践的に解説した記事を書きましたので、よろしければお読みください。
→ 心が楽になる英単語の覚え方
お勧めの語彙増強本
私には本当にためになりました。しかし万人にお勧めかというとそうでもありません。これはボキャビル用、つまり本当の基礎単語は既に入っている前提で、ちょっと難しい単語を一気に覚えるために使う本です。よく言われていますが、私はレベル3まで覚えて、大抵の英文では困らなくなりました。レベル4はやる意義が見いだせないというか、頻度が低すぎる単語たちなのでこういう本の構成では覚えにくいと思います。正直言うとこの本は「単語の選択」にその強みがあり、構成がいいとかそういう類のものではありません。ですから使い方が大事です。本だけ読むのではなく自分で単語帳を作るなど工夫しましょう。中級から上級への登竜門として、多くの人に使われている本です。
上に挙げたのは中上級の本ですので、もう少し基礎のレベルの単語リストが必要な方もいるかもしれません。残念ながら、私は上の本以外を使ったことがないので分かりません。私の場合は、実務をしながら必要に応じて使える単語が増えていきました。初期段階でそれほど語彙に苦労した覚えがないのは、おそらく学校教育の段階で最低限は入っていたからだと思います。大学生の平均語彙数が3,500語くらいらしいので、大抵の人は意識しなくても2,000前後の語彙力はあるのではないでしょうか。ですから基礎単語については「漏れをなくす」感覚で良いかもしれません。上部リンクのNew General Service Listは、現代英語で使われている頻出単語をまとめたリスト(2,818語)です。しかもこちらのページで日本語訳が付いたバージョンがダウンロードできます。さらに、こちらのサイトで、発音も簡単にチェックできます。うーん、なんて便利なのでしょう。A New Academic Word Listというのもあり、こちらは学術分野での頻出単語をまとめたリスト(963語)です。これらをチェックして、知らない単語のうち「名詞・動詞・副詞・形容詞」だけ取り出して単語帳を作るのが良いと思います。
Duoのような例文で覚える単語本はダメなのか? について
正直言うと、英語学習において「これはダメ」と断言できるようなものはそれほどありません。どんなやり方でも、それが極端に実力や目的とかけ離れていない限りは役に立ちます。ぜひ自分に合う方法を使ってください。私が例文方式よりも単語帳方式をおすすめしている理由は以下の通りです。 (1) 単語学習の目的を「単語を見た瞬間に意味のイメージが沸く」と定義することで、退屈な段階を早く効率良く終えられる。 (2) 単語を覚えることはどうせずっと続くのだから、最初から単語帳方式に慣れておいたほうがよい。(3) オリジナルの単語帳なら、自分が覚えたい単語を好きなタイミングで勉強することができる。
基礎のあとの勉強の進め方
三大基礎(発音・文法・単語)を固めながら、四大運用能力(読む・聞く・話す・書く)をバランス良く伸ばしていきます。ここから先は、以下の3本の記事に分けて解説しています。
英語は何から・どの順番で勉強するか ― 大人の英語学習の順番
なぜ基礎を徹底するのがいいのか、そして具体的に何からどの順番で勉強を進めるべきかを解説します。
読む・聞く・話す・書く ― 英語の運用能力別の勉強法
インプットは量、アウトプットは質。リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングそれぞれの対策を解説します。
英語学習のモチベーションを保つ方法 ― 作業興奮と自己決定理論
長い英語学習を「やる気」に頼らず続けるための、作業興奮と自己決定理論という2つの知識を紹介します。
おわりに
以上、原則中心に英語勉強法の考え方を紹介しました。
なぜ原則中心なのか。ここまで読んだ方にはもうよくお分かりですね。ニーズは人によって違います。そして、何をどう学んで行くかは自分で決めることが重要なのです。
